空ゴト日和

本とゲームに埋もれた日々

7/30

京極夏彦『書楼弔堂 炎昼』を読み始めました。

1巻がめっちゃ面白くて、その続編、楽しみすぎて読むのを渋っていたのですがとうとう手を付けました。

今回はなんと田山花袋さんが出てくる。文アル(文豪とアルケミスト)で知ってるけど、文アルではお馴染みでも実際の作家も作品も知らないという人なんだけど、これを読んで俄然興味が湧いてきました。

作品内では田山花袋が松岡とともに悩みを抱えて弔堂を訪れる。自分の見た衝撃的な事件が心の奥底に引っかかり、そのことを江見水蔭にも話すが自分の言いたいことが伝わらず、この衝動をどう表現したいいのかわからなくてずっともやもやするという。ここから書楼の主人とともに小説技法について延々と議論したりするのだけど、その辺のことはとても面白くはあったけど、大体意味がわからない。わからないけど面白いみたいな会話でしたけど、その中で田山花袋にとって必要な一冊を渡し、心の整理を付けた花袋はその後、「重右衛門の最後」を発表する、というお話だった。

ところで、まだ一話目を読んだところなので、花袋とともに一緒にいた謎の美男子・松岡國男という人が誰かわからず、ネットで検索したら、柳田國男と出まして、まあ、あなた柳田國男だったのかと、妙にツンケンしてて、自分の詩に否定的で、そこからどうやって民俗学に入るのか、とても気になりますね。ていうか、文アルにはいないんですね。花袋さんとめっちゃ仲良いのに。

文アル、昔やっててやめたんだけど、まさかの方向性からまたやりたくなってきました。