「転生モブ女は、脇キャラ推し」を読みました。
https://novel18.syosetu.com/n0411fg/
めっちゃ面白かったです。いや、最高だった。
正直、タイトルとあらすじから想像した話とは大分違ってかなり面白かった。基本的には明るいテンションで、主人公は売店のお兄さん一筋なんだけど、そのお兄さんは実は諜報員という裏の顔があったりする。とある事件でこのことを知ってますます好きになって、好き好きアタックを繰り返す日々の中、自分はモブ女のはずなのに、なぜか攻略キャラである王子・ラミやその従者であるイヴィンなんが自分に構うようになり、という、一見逆ﾊｰに見えるし、逆ﾊｰぽくはあるものの、主人公の矢印が基本一方にしか向いてないので、そこはブレずにとても良い。それでいてエロいことされるとドキドキしたりするのもまた良い。しかし、あくまで矢印は売店のお兄さん一筋なので、まわりのキャラからも本気の目で見られるわけではなく、「つき合ってるわけじゃないだから、ぼくとも遊んでよ」（意訳）なんて台詞で迫られたりする。最強の台詞かな。このシーンが実はめっちゃ好きで（ヒロインはちゃんと逃げた）、やっぱ私はつきあってない未満の男女のじゃれ合い超好きだな！て改めて思いました。後、この作品の特徴として、男同士の関係が最高に良かった。作者が、それまでＢＬ書いてたんでそれっぽく見えたらすみませんみたいな文章書いてたんですけど、確かにそれっぽかった。最高だった。男同士の関係が良いというより、要するに、主人公とヒーローの二人だけの関係ではなく、それ以上に人間関係が広がっているというところがとても良いんですよ。主人公に見せる顔とは違う、男同士の素の乱暴なやり取りとかくそ萌えますよね。それですよ。随所に見せる、リアムとイヴァンの関係、リアムとドナートとの関係とか、途中挟まれた閑話に悶えました。できればもっと見たかった。そして、最後の最後のオチも完璧に素晴らしかった。二人がくっついて終わりではなく、ラミ王子の元に侍女として就職し、リアムは部下として異動して、これから"みんな"で上を目指していくという明るい未来が見えて幸せになった。ハッピーエンド最高。できることなら、この続きが見たいとも思った。シズやローズの謎など、まだ続編ができうる土台はあるし、どうなんでしょう。学園編ではなく、お仕事編として、またみんなの活躍が見たい。こればっかりは作者様のお心次第でしょうけど、こっそり心待ちにしています。
大変面白かったです。ありがとうございました。
