空ゴト日和

本とゲームに埋もれた日々

1/14 読んだ本「特等添乗員αの難事件」

特等添乗員αの難事件 I 「特等添乗員α」シリーズ (角川文庫)
特等添乗員αの難事件 II 「特等添乗員α」シリーズ (角川文庫)

とある滞在先で、たまたま時間があって、たまたまこのシリーズが並んであったて手を取ってみたら、あら不思議、大変面白かった。正直、自分からは敢えて読もうとは思わなかった(おそらく)類の本なので、何事もタイミングというのが重要で運なんだなぁと。

松岡圭祐さんという作者様のことは、まあまあ有名なので存在は知っていたものの、流石、有名になるだけあって、読みやすく、オーソドックスな面白さの基本を備えていて(褒めてます)とても面白かった。

主人公の女の子さんが、中卒で、元気だけが取り柄のちょっと天然系な子なんだけど、人とはちょっと違う思考を持っていて、それが社会では受けられられずどん底な日々を送っていたが、たまたま出会ったエリート官僚な人の出助けをすることになってそこから論理力(普通の人が持ってる学力)をも身に着け、凄腕添乗員となっていく。一方、そのエリート官僚男性キャラの方は問題ごとを抱えていて、そのことをたまたま愚痴った目の前の女の子がたちまち解決してしまったという特殊な思考能力を持っていることに気付きこの子の力になりたいと力を貸すことになるという、ある意味ダブル主役的な位置な二人の物語です。二人の対比がとても面白い。探偵役は女の子の方なんだけど、家族内では出来ない子としての烙印が押され居場所がなかったりとそちらはそちらでドラマがあり単純に事件ものとしてだけじゃなく、人物物語としても楽しめます。そして、個人的には二人があっさりと恋人同士になったのが一番びっくりだった。いえ、何となく、私の知る男女二人の事件ものはくっつくそうでくっつかないの雰囲気で数巻は引っ張るタイプが多かったので。実はいうと、ある意味生まれ育ちも環境の違う二人がこの先どう付き合っていくのか、どんなトラブルに向き合うことになるのか、その部分が一番楽しみだったりします。

特等添乗員αの難事件 I 「特等添乗員α」シリーズ (角川文庫)