空ゴト日和

本とゲームに埋もれた日々

4/26 読んだ本「Unnamed Memory -after the end-IV」

Unnamed Memory -after the end-IV (電撃の新文芸)

アニメは絶賛放映中だけど、若干空気気味の印象が拭えないアンメモ新刊。

今回の話は二つの新大陸に向かった話。一つは人が全くいない朽ち果てた大陸で、そこで一人の少女と出会う。何もわからない状態からそこで何があったのか少しずつ探検して探っていく過程は楽しい。もう一つの大陸は、魔法大陸よりもぐっと文明が進んでいる。魔力が持ちが少なく、魔法が病気として認識されているため、車や電気などが発達して、より私たちの世界に近い。テレビやラジオも存在して、そこで家を持って毎日を暮すことになった二人が楽しそうで、ずっとこのままじゃいかんのかいと思ってしまう。
そして、毎度のことながら、終わりはつらい結果に。
未来への不安を描いている作品が本当に苦手だ。今は大丈夫でもこの先どうなるかわからない。と、この作品ではずっとそれを言い続けていて、不安が募る一方になってしまう。これからのことはとにかく、今は幸せだという締めにするだけでも印象は変わるので。どうか最後は幸せであれとずっと願っている。

 

 

ところで、この作品の主人公たちは不老不死のようなものでも、精神が耐えられない設定で、その話をするたびに、私はどうしても”くすまも”を思い出してしまうんですよね。永遠を生きることを悲哀ではなく肯定的に描き、ずっと幸せで在りつづけると宣言した作品は、少なくとも私はくすまも以外知らない。実際にどうなるかではなく、未来に対する安心と希望がある。くすまもを想うといまだにしんどい。