空ゴト日和

本とゲームに埋もれた日々

6/22 

篠原悠希『後宮に月は満ちる』を読みました。

シリーズ2冊目です。いやいやめっちゃ面白かったですよ。なんでこんな面白いの今まで読んでなかったんだ。

前巻で、主人公・遊圭の正体が知れてしまい、玄月の手足となって動くことを約束させれられてしまったわけですが、遊圭と玄月の関係が最高ですね!自分の命が握られ、言うことを聞かざるを得ない状況で、相手は優秀にて冷徹、女性には人あたりがよく優しいのに、遊圭にだけは冷淡という、しかし、玄月玄月で、自分に命の危険があるのに他人を助けようとする遊圭に思うところがあるみたいで複雑な視線を向けたりする。お互いに対等な関係ではないがゆえに思うところはありまくりなのだけど内心は認め合ってるという複雑な男同士の関係が読めるだなんて思いもしませんでした。それがメインの話ではないんですが、なんで誰も教えてくれなかったんだこれは読む人が読めばツボにはまるどころの話ではないんですよ。

ところで話は変わるけど私は『毒見師イレーナ』という作品のメイン二人の関係が死ぬほど好きでね、これは恋愛で男女だけど、片方が片方の命を握ってて一方的に命令する立場である為される側は憎しみを抱くんだけど、でもなんだかんだでともに命の危険を渡り合っていくうちに惹かれあっていくという。そういうのは男女であろうと男同士であろうと恋愛であろうと友情だろうとそれ以外の何かであろうと大好物なのですね。

遊圭と玄月がこれからどんな関係になっていくのかはわかりませんが、今の後宮編が次回で終わりということらしく、おそらく遊圭の女装が終わり、普通の男として生きることになるのでしょう。そこからどうやって物語が続いていくのかわからないのだけど、めちゃくちゃ続きが楽しみです。