・読んだ本
映画が面白かったので読んでみたのだが、あまりに救いのない話に暗くなってしまった。
多分、これが1巻みたいに映像化したら、視点が語り手や栗原さんになるのでそこまで感情移入することはないのだろうけど、小説だと、それぞれの断片の話の人達に感情移入してしまって、やるせない。特に(ネタバレ注意)子供がかわいそうな目にあって、その報いがないいままに話自体は終わってしまうので、感情の持っていきどころがない。
ただ、間取りの謎をきったけに、11の証言(短編)が追加されるごとに、少しずつ謎のピースが集まっていき全体図が見えてくる構図はすごくロジカルで、ホラー小説というより推理小説、もっというと謎解き本に近いものを感じた。
作者のことをあまり知らないのだけど、全部このような形式なんだろうか。普通の小説形式のものも読んでみたい気はした。