空ゴト日和

本とゲームに埋もれた日々

6/17

中村文則さんの『R帝国』(中公文庫)を読み終わりました。

ディストピア小説。初読み作家さんです。まだこれ一冊なので何ともいえないけど、随分激しい話を書く人だなと思いました。この話がどうというより、作者自身にとても興味を持ち、もっと他の作品も読んでみたくなりました。話の筋としては近未来日本を模したような独裁監視国家であるR帝国で生きていた主人公が国の暗部を除くはめになり、後半につれ政府パートが増え、どんぞこに落ちていくような、体裁としてはディトピアものといっても感覚的には現代日本を批判した社会派小説とも読め、自分が読んだ範囲では、伊坂さんの中期作品に少し似ているのかな、私としては苦手な分野です。

しかし、作者に興味を持ち色々調べてみると、どうでしょう、何だか面白そうな作品が並んでいるじゃありませんか。これは、読める。というか読みたい。今度本屋で発掘してみようと思います。