空ゴト日和

本とゲームに埋もれた日々

7/12

碧貴子『どうせ捨てられるのなら、最後に好きにさせていただきます』(メリッサ)を読みました。
長年好きだった相手に婚約破棄されることが決定されるとその腹いせ(実は理由があるが)と最後の思い出にとヒロインがヒーローを犯すという斬新さが気になって読みました。その後ヒーローがヒロインを報復に犯しかえしたりという謎の攻防は面白かったんだけど、そこらへんのスレ違いが最高潮で、実は婚約破棄には理由があって実は両想いでしたということが伝わってからはまあまあ普通の展開で蛇足も多かったかなとも思いました。最後の番外編の兄上の話の方がかなり気になったんだけど、あれの続きはないんでしょうかね。

 

この作品に限ったことじゃないんですが、なろう系というかweb系の少女小説はヒロイン視点の後、同じ場面をヒーロー視点で描かれることが多いんですが、あれってそんなに必要なんですかね。もちろん重要なシーンをそれなりの演出でもってくるのは良いと思うんですけど、くどいように感じることも多いです。一つのシーンをどちらの視点で描くかというのも表現の方法の一つだと思うんのですが両方書いてしまうのは、そもそも文字数制限のないweb系だからこその独特の文化のようにも思います。