空ゴト日和

本とゲームに埋もれた日々

12/11「薬の魔物」回顧録メモ(388-393)

薬の魔物の解雇理由」読み返しメモの為、 シリーズ最後までネタバレ注意。ゆっくり再読中。

旅行二日目から、死者の国に落ちたところ。

(388)旅行二日目、トロッコ列車
前回の続き。普通と言われショックなディノを宥めているところに、使い魔さん登場。おまえは何をやったんだと問い詰められるがネアは黙秘を敢行。何をやったのか私も大変知りたかったので、もっと頑張って聞いてくれ!と思ったのに、擬態中でお忙しい使い魔はネアに飴玉をぽいとやると(例の飴だ!)すぐに姿を消してしまった。
アルテアさんはまじでお忙しいよな。この時はまだネアの面倒とかそこまで甲斐甲斐しくはなかったはずなのでそれでも自分の仕事と趣味と統括としての仕事をこなしているのでお休みあるんだろうかと思ってしまう。

精霊の動かす観光のトロッコ列車に乗るネアたち。しかし、そこに謎のハリネズミが落ちてきて、それを追ってきたアルテアが現れてそれに罠をかけようとした妖精が現れてしっちゃかめっちゃかな状況でネアはあわいに飛ばされる。ネアと妖精との問答。ネアの精神がつよつよなの本当かっこ良い。最後に現れたアルテアとディノのちょっとした雑なやりとりも好き。今や、ネアを挟んでかなり仲の良い二人なので、この頃のちょっとバチバチしてやり取り好きだ。

(389-390)死者の国に落ちる
ジュリアン登場。この世のチンピラ悪属性を全て詰め込んだような奴で、ネアが何度め死にそうな目にあう事件のきっかけになってるにも関わらず、立場的に殺すわけにもいかないということで、今も元気で生きてる稀有な人間。FG○のワカメを思い出させるのだけど、こっちの場合、ポジティブメンタリティーが強すぎて、何をやられても肯定的に捉えるから悪事が全く止まらないという。そんなジュリアンとリーベルと死者の国に落っこちてしまう話。後から考えたらそこまででもないが、読んだ初見時絶望感が強かったベスト5くらいに位置したかもしれない。死者の国という謎の場所に突然落とされたかと思ったら、同行者である成人男性2人からは、金目の物を奪われ、お腹を蹴られ、犬の群に囮として転がされるという最悪な状況に当時めちゃくちゃぞくぞくした。この時はまだ連絡手段がなかったし、お腹蹴られて痛かったみたいだし(今は守護が増やされてお腹蹴られた程度ではおそらく痛くない)(お腹蹴られるといえばアルテアさんに蹴られる話が好きだなまだかな)、やはり最初というのが大きい。色々事件に合う度にそれを教訓に守護を強化し、対策を練っていくので、この時はまだ色々無防備だったなぁと。

(391)ネア、死者の国でお家を探す
ヒルドの嫌煙に遠慮して最近は煙草吸わないアルテアの話がここで。アルテア、めっちゃ気を使ってる。というかまあ、アルテアにとっては単なる嗜好品の一つであり絶対吸わなきゃというものでもないものね。

(392)グエンと談笑、死者の国について知る
死者の国の話面白すぎて、一気に読んじゃう。2回目なのに。
同じ一日が永遠に繰り返すという死者の街。毎日同じ天気で、花は枯れず、何かが損傷しても次の日には元通り、市場の食べ物は同じものが補充され、人も怪我しても次の日には治り、怪我してる状態なら何をやっても治らずそのままという。そんな死者の国に人は死ぬと落ちてきて、ゆっくりと希薄になりいずれ消えゆくという。
この死者の国を創り管理しているのはウィリアムなんだけど、そういうことを考えると、この世界における魔物とはやはり”神”なんだなと感じてしまう。

(393)カードで文通
この手の異世界ファンタジーでありながら、現代のスマホみたいに、特定の人といつでも手軽に連絡できる手段があるのって実はすごく珍しいと思う。”魔法”でというのはあるもしれないけど、物理、カードでというのが。もう完全に携帯電話のメールです。まあ電話はこの世界ないんだけど。でも通信道具はある。この通信道具というのはファンタジー世界ではよくあるけど、スマホみたに持ち運び可能な道具はあまり見ない気がする。そのおかげで、どこに飛ばされても何があっても、取り敢えず知り合いに連絡できるという手段があるので、ピンチ好きな私としてはちょっぴり寂しい部分も実はあったりした。

カードにたくさんのメッセージが届いていたことを知るネア。
その瞬間に、それまでの寂しい暗い気持ちがふっとんでしまい気分が明るくなる。くすまもは本当に幸せの物語だなぁと思うのがこういう瞬間。どこまでいっても何があってもそこに幸せな未来を感じ入ることができる。本当に大好き。

ディノからのメッセージ、”君が一人でいるのが苦しい”という言葉が優しさと切なさに溢れていて本当にしんどい。この二人お互いがお互いに自分が一人で寂しいんじゃなくて、相手が一人なのが苦しいと思っているのが本当にもう最高カップルです。
アルテアさんのカードの存在は忘れていたネアだけど、アルテアの方が安定しているからディノを支えて欲しいなんて思っていたネアだけど、今じゃディノの方がすごく安定してるイメージがあって、アルテアさんの方がめちゃくちゃ慌てそうだなと思ってしまった。でも、ネアはアルテアなら大丈夫と思ってるんだよ。

死者の国の話も本当に好きで、何といってもその絶望感が好き。今じゃわりとつよつよご主人様だったりするのだけど、この頃はまだ手持ちに武器も少なく、知識もなく、だからこそ絶望感も一入で、そんなぎりぎりの状況からの逆転の昂揚感がまた最高だった。

次はリーベルサイドの話とネアの逆襲かな。