空ゴト日和

本とゲームに埋もれた日々

2/12 読んだ本「マインド・クァンチャ」

マインド・クァンチャ - The Mind Quencher (中公文庫)

森博嗣の時代劇シリーズ5巻目にて完結編。講談社版が出たということで、そういえば読んでなかったなと、途中まで読んでた中公文庫版を読みました。
私が時代もの苦手な要因の一つとして、私自身に歴史の知識がなさ過ぎて読みにくいというのがあるんだけど、この話は、ずっと山暮らしをしていて世間のことを何一つしらない主人公・ゼンが、山を下りて、世界を知っていくという、そこから始まるため全く知識のない私でもゼンとともに知識を得て世界を知ることができるので、とても読みやすかった。元々10巻構想のものが5巻になったとあったけど、最後まで読んでしまうとこの先が見たいと思わせる最後で勿体なかったなという思いと、いや、これ単純に4巻から5巻の間に何かしらエピソードがありそれをすっとばして5巻最終巻を持ってきたのかなとも取れて何ともいえない。
何にせよ5巻の最後は、色んな可能性を秘めた終わり方で、個人的にとても好きなエンディングでした
SF的なイメージが強い森博嗣だけど、こんな風な作品もいけるのだと新たな魅力が見えた本作。こういうのを見ると、魔法が存在するファンタジーなんかも読んでみたくなりますね。

マインド・クァンチャ - The Mind Quencher (中公文庫)