空ゴト日和

本とゲームに埋もれた日々

8/6 ムーンライトノベルズ

ムーンライトノベルズ(なろうの女性向きR18小説サイト)の対極さんという人の小説を読みまくっていました。

やばいくらい面白いです。もうめちゃくちゃタイプの作家さんで、こんな人がネットの海に書籍化もせず転がっていたのが信じられないです。どうやら、個人サイトを持っていたらしいのですが、個人サイト勢というのはレベルが高いくせに全然知られていないという作家さんがいっぱいいそうで怖いですね。

 

 「少女騎士隊長の恋愛事情(完結)」

 元はといえば、ムーンライトの"コメディー"検索でこの作品を見つけてしまったところから始まりました。まあまあポイントが高くて、あらすじに、ヒーロー二人とのエロシーンがあります、とあったので気になって読んだら、思いのほか面白くて、冗談ではなく、寝る間も惜しんで読んでしまって、こんなに夢中になったのは本気で久しぶりでした。

いわゆる騎士の道を歩み、女を捨てた騎士である少女が、舞踏会に出るように言い渡され、慣れないドレス姿を着たところ、犬猿の仲である国の英雄であるガレスに情熱を向けられた(襲われた)ことをきっかけに女であることを自覚するはめになる、”ドタバタアクションコメディー”。襲われたことがきっかけで気になって恋愛に発展する系の話はわりとあるので何となくこの人とくっつくのかなと思っていたら最終的にもう一人のヒーロー、副官であり主人公と常に一緒にいて彼女の幸せのために自分の想いを殺すタイプの方とくっついてくれて、個人的にはこっちが好きだったので、最後は大喝采を送ってしまった。ナチュラルに服を着替えさせたり髪を梳いたり彼女のお世話をするシーンがめちゃくちゃ好き。当たり前で近すぎるゆえに恋愛にはならず、最後の最後まで信頼で結ばれる彼らが本当に好きです。

「無愛想騎士の恋愛事情(完結)」

上記作品のスピンオフ。主人公の両親の話。なんだけど、全くのピンで読めます。こちらの方が普通めの恋愛色が強くて個人的には好きだ。体が弱くいつ死ぬともわからないため、誰とも婚姻の予定がなく、いきおくれの令嬢と陰口を叩かれていたサティアが、無愛想で無骨な生真面目な騎士に恋をしてしまいドキドキするというとても真っ当な恋愛だった。しかし、私は、その侍女であるアニと、笑顔が胡散臭い完璧なまでの美しい紳士であるロクサとの組み合わせめちゃくちゃ好きだった。ロクサに君の体を売ったら対価として情報をやると言われ、アニは主人のためなら喜んでと寝室に行くも逆にロクサが焦り、というシーンがベスト。あのシーンもっと長くみていたかった。

大隊長と副官の関係(完結)」

親友である上官と恋人である教官との三角関係な話。三角関係といってもそんなにドロドロしてないところが個人的にポイント。主人公の女の子は諜報任務で敵と寝ることもあり、そういうことに抵抗がなく、しかし、親友である上官は恋愛に対して純粋で、ある日、ちょっとした諍いの中勢いで体を重ねてしまうことにより、お互い意識するようになってしまうという。個人的には恋人である教官・ウィルトスが好き。対極さんの描くキャラって直情的で相手を奪ってでも自分のもにのしようとするタイプと、相手が幸せなら自分じゃなくてもいいというタイプがいるんだけど、私は、やはり、相手のことを考えるなら自分じゃなくて相手の幸せを願えよと思ってしまうので、ウィルトスとかクラヴィスが好きなんですね。

「人気のパン屋は傭兵業もやっているそうです(完結)」

上記作品の続編。タイトルはゆるふわなのに、私基準では一番鬱でした。戦闘や陰謀など、他要素が入ってない分精神要素が強く出てしまったせいかもしれない。ヴィクターみたいなキャラを好きになれないんですよね。本人も心の中で自分はクズだって悶々としてますが、そうだよその通りだよと私は突っ込むもヒロインさんはあっさり許してしまうし何だかんだで好きというあたりがこう、もやるんですよね。ウィルトスは本当に好きだ。この作品で一番好きなシーンは教官との回想シーン。任務で恋人のふりだったのが、本当に好きになってしまいました、と言うシーンがベストオブベスト。

 

ここまで読みました。まだまだ読みます。

今本当に頭がこの作家さんの作品に支配されてます。

早く読み終わりたい。