空ゴト日和

本とゲームに埋もれた日々

12/15「薬の魔物」回顧録メモ(408)

薬の魔物の解雇理由」読み返しメモの為、 シリーズ最後までネタバレ注意。ゆっくり再読中。

(408)ほこりとセーターの話

この話は初見時、何の話かわからず、結構見返したり読み直したりしたせいでわりと強く印象に残っている。
ふわふわ”鳥”だったほこりが成長して人型になり、何でも食べる悪食なのは変わらず、ネアとは最後距離を置くという。少し寂しい余韻を残しながらも、はみ出しっ子を肯定してくれる優しいお話だった。
私は、前の世界でネアが一人強く生きていく姿が本当に好きで自分もそんな風にありたいと眩しく見えて、そんなネアがこちらの世界で大切なものと出会い幸せになるのが自分のことのように嬉しいのだけど、そんなネアの心が垣間見えるそこかしこの思い出話が本当に胸に来ます。愛情が狭くて動物を飼えなかったというネア。これはそう。私もそうで、自分が世話をしないと死んでしまうようなペットは買えなかったと。でも、ここで、だからこそ、自分以上に強い存在である魔物たちとネアは在れたんだなと思う。

アルテアとほこりの関係。鳥型で寝ていると時々頭を撫でてくれる。というフレーズに頭を抱えたくなったのは私。ここでそんな予兆が。そりゃ狐さんのことも切れないわね。

ところでほこりは”カービィ”みたいなのを想像してるんですけど、カービィ知ってるかな。知ってるよね。真ん丸でぴょんぴょん飛び跳ねて、大きく口を開けてぱくぱくと何でも食べる。
初めてほこりが人型になった時のは、主催者の人を丸のみにして体内でドレスだけを抽出して自分の体に合わせたんだと思ったのだけど、どうでしょう。

結局、人型のほこりとネアがお話をするシーンは来なかったなと思うと悲しくなってしまうな。お話が続きさえすればいつかあったかもしれない物語の続きに思いを馳せてしまう。