空ゴト日和

本とゲームに埋もれた日々

12/23「薬の魔物」回顧録メモ(412-413)

薬の魔物の解雇理由」読み返しメモの為、 シリーズ最後までネタバレ注意。ゆっくり再読中。

(412)復活祭、死者の門が開く日。

復活祭ということで、ネアは死者の門に落ちて以来、久しぶりにアルテアに会うことになるのだけど、何かそっけない感じで、というお話。

久しぶりのアルテア回が大変おいしかった。
冷たい雰囲気のアルテアも好きだ。お互いがお互い、こいつは何を言いたいのかなと探り探りなネアとアルテアが良い。自分のあげた飴がきっかけで死者の国に落ちてしまったため、ネアが怒ってると思いそっけなくなってしまっているアルテアと、なぜアルテアの態度がこうなのかわからず混乱しているネア。自分のせいで死にかけたというのに何とも思ってない風なネアに拍子抜けするアルテア。最後はお互い誤解が解けていつもの二人に戻りましたとさ。話し合い大事。

しばらく、アルテアと会っていなかったため、めちゃくちゃテンションが上がってしまった(私が)けど、作中のネアも、どうしてかなと思っていたことにシンパシーを感じてしまった。まあ確かに、用もないのに会う必要はないのだけど、用もないのに会っているのが普通に感じれる距離になってきたのだ。

(413)逃げ沼とお風呂

死ぬほど私得回。逃げ沼に落ちて泥んこになったアルテアとネアがお互い半裸な状態でお風呂で入って体洗う話。
ネアの泥んこを洗う為に、服を脱がしてわしわし洗うアルテアとそんなアルテアに平常心なネア。その無防備さにもっと危機感を持てと背後から抱き寄せたりと警戒心を促すも、ネアとしては、泥んこを洗ってくれる素敵な魔物さん意識で、その態度にアルテアは呆れるけど、これはある意味下心のないアルテアだからなんですよね。これがウィリアムなら多分逆になりそうなのがとても面白い。ネアはちゃんと恥じらうし、そんな恥じらうネアにちゃんと洗わなきゃダメだろと、優しく諭してる風を装って体を洗うのがウィリアム。しかし、アルテア相手だと、ネア側からしっかり洗ってくれたまえの態度なので、まじで対比的で面白い。
これが、エロ漫画ならめちゃくちゃいやらしいシーンのはずなのに、全くそんな描写はなくあっさり描かれているのが、こちらの妄想力を試されているようで憎らしい。桜瀬さんは天才。しかも、途中、前は自分で洗えよと言われたはずなのに、何があったか(まじで何があった)最終的に”ようやく洗浄係から解放されたアルテアは、膝の上に乗せていたネアをよいしょと下ろす”という描写があって、つまり下ろすからには乗せる過程がどこかにあったはずなのに、そこは一切描かれていなくて行間を妄想で補えとばかりな圧が凄まじい。
私は、この話がとても漫画で読みたいのだけど、漫画であったとしてもいやらしくない角度であっさり描かれそうで、違うそうじゃない、いやらしい角度で小説の行間を埋めるようなイラストが読みたいのだどこに札を渡せば見れますか同人誌じゃないと無理ですか自分の画力を上げて自分で書くしかないのか誰か下さい。

お風呂場で、恋人同士じゃない男女が、全くいやらしい気分にならずに半裸で体を洗いあうなんてシーンは、余程特殊な関係性と世界観の構築がないと難しい展開なんですけど、それをやってのけるくすまもが私の性癖すぎて本当につらい私の理想。これからも一生応援し続けます。