空ゴト日和

本とゲームに埋もれた日々

1/10 読んだ本「出ていけ、と言われたので出ていきます」

出ていけ、と言われたので出ていきます (ツギクルブックス)

ちょっとめちゃくちゃ面白かった。
すごい私好みすぎて、他と明らかに雰囲気が違う。そう、こういうのを待ってたんですよ。

主人公の女の子は、ほよほよしてて何を言われても怒らず、感情がないみたいに常に微笑んでいて、何を考えているかわからない子だなと思いつつも、あらゆる人に優しく接していて、寧ろ優しすぎて気持ち悪いまであると思っていたら、その仮面じみた態度にも理由があると知るのは中盤以降。途中、主人公の本意はわからないにしても、貴族のお嬢さんが初めての一人旅ということで、色んな初めてにわくわくしてる様子は見れて、それなりに面白いと思ってたものの、村に事件に巻き込まれた時、狼に体中の骨をばりばり噛まれながら微笑んでいたという描写に私の顔が引きつってしまった。明らかな異常系主人公だぞやったー!そんなことがありつつも、主人公が何者かはわからず、旅は続き、最後の最後(もう遅いかもしれないけど、ネタバレなので知りたくない人はこの先読まないでね)表紙の長髪のヒーローらしき人がやっと登場。しかも、出会い頭に主人公のことをガチで殺そうとしてきた。やったー!出会い頭に主人公のことを殺そうとするヒーロー大好きです!そこで主人公の体質的なことを明かされ、その設定が面白い。ヒーローからは自分に殺されるか結婚するか2択だと迫られる。

設定的にはダークというかやばいのではないか大丈夫かこの世界、と思われるのたけど、そんなことを忘れてしまうくらい明るい作風なので、主人公には何とか幸せになって欲しい、きっとなってくれるはず。主人公が世界の異物なら、相手の人も異物なのでこれからどうなっていくのかとても楽しみ。

後、明らかに好きなタイプの作者だと思うので他作品も読んでいきたい。

 

出ていけ、と言われたので出ていきます (ツギクルブックス)