空ゴト日和

本とゲームに埋もれた日々

4/22 「薬の魔物」回顧録メモ(482-487)

こちらは「薬の魔物の解雇理由」再読感想メモです。シリーズ最後までネタバレがありますのでご注意下さい。

くすまも続刊お願いします!

なんか、もっと積極的に言っていこうかなと思って。自ブログでいくら強く言っても言いすぎなことはないはず。

(482-483)
ディノが自分を減らす話。魔物にとって命というのは体積なのかなと思った。魔物たちって、首を切っても、心臓を失くしてもそこまでダメージがなくて、だから痛覚がない(切り替え自由)というも命に直結しないからこその納得で、ただ、奪われたり吸収されるのはNGというのは本当に面白い。だからこそ、減る、欠ける、損なうという、言い方をよくするし、そういうことなのだろうなと。

(484-485)
三人の魔術師の話。タイトルで一瞬、何の話だっけ?と思ったのだけど”オリーブ畑”で思いだした。
珍しくネアが、対等の存在である女の子と話して、コミュニケーション苦手だなと普通の女の子っぽく気おくれする話。まあ、実際は色々違ったのだけど、それでも表面上は、表面上の話だとしても珍しいタイプのお話だった。
ネアの"一人上手”という表現がとても好きで、ようはコミュ障に近いものをすごく肯定的に表していてそこが本当に好き。私は、ネアがめちゃくちゃ好きで、共感しかなかったりするのだけど、たまにネアが好きじゃないなんてコメントを見ると、他人ごとではあってもまあまあショックだったりする。
くすまもは、人の世の輪の中では幸せになれなかったものが、別の世界で、人以外のものたちと幸せを見つける話なので、だからこそ、今現在、人の世に馴染めない人にとっては救いであり”おとぎ話”になるんです。

よく、ネアが、魔物たちはどれだけ人と似た形をしていても人ではないのだから違って当たり前だと言うけれど、私には、これは人間社会の隠喩に見えている。同じ人間に見えても、あなたと私は別の人なのだからと違うのだと、違っても理解できなくとも好きにはなれるし、お互い譲りあって生きていかなくてはならない。

くすまもは万人に受け入れられる話かはわからないけど、どうか見るべき人に届いて欲しい。

(487)

アルテアさんの本宅にお料理合宿しにいく話。アルネアが、ひたすらいちゃいちゃいちゃいちゃしてる。最高だった。
ディノのお誕生日祝いの特殊なアイテムを作ってもらう為、アルテアに家に行く。魔術的な繋がりが必要なため作ってる間はアルテアの側にネアがいなくてはならないということで、合法的(?)にアルテアの家にネアと二人っきり。頬っぺをぎゅっとされたり、なぜか腰の掴みあいになったり、誰がどうみてもいちゃいちゃしてるとしか思えない惨状が繰り広げられる。
最後は、アルテアのベッドでアルテアのパジャマを自分のものと勘違いしたネアがそれを着て寝て、案の定怒った(怒ってない)アルテアがネアを叱りにかかるも、むしゃくしゃしたネアはアルテアを踏みにかかって、その足を取られてアルテアの上に倒れ込むも、弾むなら腹ではなく腰にしろというセクハラまがいのことをいうアルテアにもネアは動じず、という一連の流れを漫画化してくれ!!

アルテアが大変楽しそうだった。末永く一生幸せでいて。

実際のところ、くすまもの売り上げとか人気とかってどうなんでしょう。くすまも検索とかしてるとくすまもって人気じゃん?と思うこともあるんだけど、一歩外に出たら、誰も知らないし、自分が全く知らない作品が大盛り上がりしていたりすると、それにくすまもは対抗できているのか(売上的な意味)と疑問に思えてくるし、でも巻数重ねてさえいけば、絶対売れる機会はあるはずなんですよ。私はマイナーな読書思考というか好みの幅は狭いとは思っているのだけど、それでも誰も好きにならないような作品を好きになるほどではないと思っているので、届くべき層に届いて欲しい。