空ゴト日和

本とゲームに埋もれた日々

10/28 読んだ本「没落令嬢のためのレディ入門」

没落令嬢のためのレディ入門 (mirabooks)

面白かった。前回読んだ公爵さまシリーズが良かったせいか、最近、海外ロマンス系が気になっている。

両親が亡くなり4人の妹たちを養わなければならないのに、突然の婚約破棄で途方に暮れた主人公が、お金持ちな新たな結婚相手を見つけるため、ロンドン社交界に出て頑張る話。

なろう系を読んでると、お金目的で近づく女は大体悪役扱いだけど、お金がなければ何一つ自由になるものがないという状況のなか必至に行動するのは当然であり、この時代の女性にとっては婚活というのは就活みたいなものなんだなと思った。

序盤、主人公の目論み通り、伯爵家の次男を捕まえ結婚の約束までもう間近といったところで兄である伯爵が現れ、主人公に対し手を引けと脅しをかけるものの、それに対し、手を引いて欲しければ他の結婚相手を見つける協力をしろと逆に脅し返した。ここからが、メインである伯爵と主人公の面白いやり取りが始まる。お金目的であることを知っている伯爵相手にだけ素をさらけ出す主人公と、主人公を悪女と思い嫌ってる伯爵との丁々発止なやり取りが面白い。嫌々ながらも協力し合ってる二人の距離は徐々に近づいていくという、最後はハッピーなラブロマンス。

作者はこれがデビュー作らしく、まだ続編などはないらしいが、”話題のベストセラー”と帯にあったので人気なら続編あるかな。メインの二人のキャラが楽しかったし、最後は主人公の故郷に一緒に帰るところで終わっているので、両想いになったところで平民と伯爵の結婚というのはまだまだ波乱がありそうなので続きがあるなら読みたい。