空ゴト日和

本とゲームに埋もれた日々

12/7 読んだ本

科学的とはどういう意味か (幻冬舎新書)

ちょっと冷静になりたくて、冷静になれそうな本を見繕って読んだのだけど、冷静になれた。
”科学的”とは誰にでも再現できるということ、シャイロモノレールの話を読んで、森博嗣天才だなと思ったこと、最後の文末で、”本書は、3日間、計12時間で執筆したものである。(2011年3月31日)”とあって、森博嗣まじで天才だな!!と思うしかない感想だった。
こんな馬鹿な感想しか抱かないから森さんは何度でも同じことをエッセイで言いたくなるんだよ。
3日で1冊の本を完成させるとか、しかも、東日本大震災から一か月も経ってない日付だし、どうりで、森さんにしては時事ネタが多いなと思ったら、こんな近い時期に執筆してたらそりゃ触れたくなる。後半は、何だか妙に励ますような優しい言葉が多いような気がしたし、気のせいかもしれないが、森さんといえど何らかの影響はあったのかなと。

森博嗣の新書は数が多すぎて、古本で気が付いたら買うということにしているのだけど、古い本を漁る前に新作が次々と出てしまう状況なので全く追いつかない。小説に関しては買ってるはずなので、この前の新刊もちゃんと積んでるが、本音をいうとエッセイ系も出れば新品で買いたいのだが、基本小説棚以外を見ないので新刊として出てても見逃してしまう。小説以外も読めと森さんには言われそうだが、小説は主食なので勘弁して欲しい。主食以外ももちろん余裕があれば食べます。
本書でちらりと紹介してた、初期作品であるweb日記からの再録本も機会があれば読みたいとずっと思ってるのだけどね。

 

かなり、前の作品なので、ちょっと普通に読むのと違うことを思ってしまうが、この時の森さんはまだやる気満々(は言いすぎかも)の時期だったのだなと思ってしまった。今は、もう少し、こう厭世的な諦めの雰囲気があるように見えて、それに比べると、本書は訴えかけるような気持ちが感じられた。